マイクロフロントエンド・アーキテクチャとは?
マイクロフロントエンドは、マイクロサービスの考え方をフロントエンドに拡張したものです。モノリシックなフロントエンドを構築するのではなく、UI を小さく独立した要素に分割し、ユーザーには統一された一体のアプリとして見せつつ、個別に開発・テスト・デプロイできるようにします。
コンポーネントベース設計
当社のマイクロフロントエンドは標準の Web Components を基盤とし、必要に応じて React ベースの UI コンポーネントを補完的に使用します。このハイブリッド手法により、あらゆる場所で使える標準準拠・フレームワーク非依存のコンポーネントと、React の豊富なエコシステム/開発体験の双方を活用できます。
FDC3 互換性
Financial Desktop Connectivity and Collaboration Consortium(FDC3)は、金融デスクトップの標準を定義しています。当社のマイクロフロントエンド・アーキテクチャは FDC3 標準を完全サポートし、他の FDC3 準拠アプリケーションとのシームレスな連携を実現します。
FDC3 の利点
- 相互運用性: 金融デスクトップ上の他アプリと容易にコンポーネント間通信が可能
- コンテキスト共有: 銘柄・ポートフォリオ・注文などのコンテキストをアプリ間で共有
- インテントベース通信: 他アプリの特定機能を意図(Intent)で起動
- アプリディレクトリ: エコシステム内のアプリを検索・起動
高性能グリッドコンポーネント
金融アプリにおいては、大規模データセットを効率的に表示・操作できることが極めて重要です。当社の新しいグリッドコンポーネントは次をサポートします:
- バーチャルスクロール: 最小メモリで数百万行を処理
- リアルタイム更新: 変更セルのみを効率的に更新
- カスタムセルレンダラー: 価格・率・スパークライン等、用途別セル
- クライアント側フィルタ/ソート: サーバー往復なしの即時応答
- Excel ライク機能: セル編集・選択・コピー&ペースト・キーボード操作
これらのグリッドは、当社のトレーディング、ポジション監視、リスク管理 UI 全体で使用され、金融アプリに必要な大量リアルタイムデータを扱います。
多言語・多タイムゾーン対応
グローバルな金融市場では、多様な言語とタイムゾーンをサポートするアプリが必要です。当社のマイクロフロントエンドには次の機能が組み込まれています:
多言語
- • English (default)
- • Japanese (日本語)
- • Chinese (中文)
- • Indonesian (Bahasa Indonesia)
- • Malaysian (Bahasa Malaysia)
- • Tagalog
多タイムゾーン
- • ユーザー設定可能なタイムゾーン表示
- • 時刻表記のカスタマイズ(12h/24h)
- • 取引所タイムゾーン表示
- • 祝日に応じたカレンダー調整
- • セッション表示(プレマーケット等)
- • DST(夏時間)の自動処理
コンポーネントはユーザーの選択した言語とタイムゾーン設定に自動で適応し、プラットフォーム全体で一貫した体験を提供します。